股関節の内旋ってどんな動き?

股関節の内旋とは、太ももを内側にねじる動きのことです。
イメージとしては脚全体がやや内向きになり、つま先が内側を向く状態。いわゆる「内股」になったときの脚の向きです。
歩くとき、足が地面に着いた瞬間に股関節は自然と内旋していて、しゃがんだり方向を変えたりするときも同じように働いています。
普段ほとんど意識しない動きですが、脚を体の中心側に引き込みながら体重を左右に移動させるうえで重要な役割を担っています。
この内旋の動きが硬くなってくると、重心移動がうまくいかなくなり、立つ・歩く・しゃがむなどの動作に少しずつ影響が出てくることもあるでしょう。
普段気付きにくい分、早めのケアが重要になります。
股関節の内旋可動域が狭くなる原因は?

内旋の動きが硬くなるのは、年齢のせいだけとは限りません。
一つひとつは小さなことに見えても、毎日のように繰り返されることで、股関節の動きに少しずつ影響が出てくる可能性があります。
ここでは、股関節の内旋可動域が狭くなる主な原因を紹介します。
長時間の座り姿勢
デスクワークやテレビを見る時間など、座り続ける時間が長くなると、股関節は曲がった状態のまま固定され続けます。
この姿勢では股関節の前側にある筋肉が縮んだままになりやすく、立ち上がったときに内旋方向の動きがスムーズに出にくい状態につながる可能性があります。
また、座り姿勢では股関節周辺の血流も滞りやすくなるため、筋肉の柔軟性がさらに失われやすくなることもあるでしょう。
1時間に一度は立ち上がり、脚を動かすことをおすすめします。
お尻の外旋筋の硬さ
股関節の内旋を担う筋肉でなく、外旋、つまり脚を外側にひねる動きを担う梨状筋(りじょうきん)や大臀筋(だいでんきん)などの筋肉が硬くなると、反対方向となる内旋の動きが制限されやすくなります。
深部にあるため自覚しにくいものの、股関節の回旋の動きを大きく左右する部位です。
特に座り仕事が長い人や、つま先を外側に向けて歩くクセがある人は、これらの筋肉が硬くなりやすい傾向にあります。
ストレッチでほぐすことで、内旋の動きを出やすくするよう心がけましょう。
運動不足や加齢による柔軟性の低下
使わない筋肉は少しずつ柔軟性を失い、関節の動ける範囲も徐々に狭くなっていきます。
特に筋肉や関節まわりの組織が変化しやすく、若いころと比べて可動域が落ちやすい傾向にある50代以降は注意が必要です。
加齢による変化そのものは避けられないものの、定期的に股関節を動かすことで、柔軟性の低下をある程度緩やかにしておきましょう。
動かさない時間が長く積み重なるほど回復により時間がかかる可能性があるため、早めにケアを始めるのがおすすめです。
ガニ股や外重心などの姿勢のクセ
歩くときにつま先が外を向いていたり、体重を外側にかけたりするクセがある人は、股関節が外側に引っ張られた状態が長く続きやすくなります。
この状態では、内旋の動きが使われにくくなり、可動域が少しずつ狭まっていく可能性があります。
日常的な姿勢のクセは無意識のうちに繰り返されるため、なかなか気付きにくいものです。
足裏全体に均等に体重をかけることを意識するだけでも、股関節にかかる偏った負荷が和らいでいく可能性があります。
股関節の内旋可動域が狭いとどうなる?

内旋の動きに制限が出ると、体のどこにどんな変化が現れるのか、具体的にイメージしにくい方も多いかもしれません。
実は膝の動き方や姿勢、疲れやすさや下半身の張りなどへの影響により、日常の過ごしやすさが変わることがあります。
ここでは、股関節の内旋可動域が狭いことによる5つの影響を紹介します。
膝が内側に入りやすくなる
股関節の内旋の動きが使われにくくなると、歩いたりしゃがんだりする際に、足元が安定しにくくなることがあります。
その結果として、膝が内側に入り込む「ニーイン」という動きで補おうとします。
この状態が繰り返されると、膝まわりの靭帯や軟骨への余分な負荷につながる可能性があるため注意しましょう。
段差での踏み込みや方向転換のときに足元がふらつく感覚として現れやすく、転倒リスクの観点からも早めに対処する必要があります。
腰や膝に負担がかかりやすくなる
内旋の動きが制限された状態では、腰や膝がその動きを無意識に補おうとします。
股関節での荷重分散がうまくいかず膝関節への繰り返し負荷が積み重なると、「変形性膝関節症(膝の軟骨がすり減る病気)」のリスクにつながる可能性もあるでしょう。
腰への影響も同様で、動きを補い続ける部位には、慢性的な負担が集まることも考えられます。
股関節が硬いままでいると、腰や膝を過剰に使わざるを得ない場面が少しずつ増えていくことになるため、できるだけ早めのケアが望まれます。
歩き方や姿勢が崩れやすくなる
股関節がスムーズに内旋できなくなると、歩幅が小さくなったり、足の運びが左右で非対称になったりしやすくなるのをご存じですか?
自然なリズムで歩けなくなることで、全体的に不自然な歩き方になりやすく、それを補うために体が傾いたり肩のバランスが崩れたりする可能性もあります。
姿勢の崩れは体の各所に波及しやすいため、「歩くのが少し遅くなった」「以前より疲れやすくなった」と感じる人は、股関節の状態を確認してみるとよいでしょう。
お尻や外ももが張りやすくなる
内旋の動きが使われにくい状態では、代わりに股関節の外側にある筋肉ばかりが過剰に使われやすくなります。
お尻の外側や外ももの筋肉がつねに緊張した状態が続くため、張りや重さ、疲れが感じやすくなる可能性もあるでしょう。
さらに、外側に偏った筋肉の使い方が長く続くと血流も滞りやすくなり、下半身の重だるさや冷えにもつながる可能性も。
夕方になると脚が特に重いと感じることが増えたら、こうした筋肉の偏りに注目してみてください。
しゃがむ・脚をひねる動作がしにくくなる
股関節の内旋可動域が狭くなると、床に座ってあぐらをかいたり、低い場所の荷物を拾ったりする動作で、股関節に引っかかるような感覚が出やすくなります。
歩行中に方向転換をするとき、脚のひねり動作がスムーズにいかず、ぎこちなさを感じることも増えるかもしれません。
また、「しゃがんだとき何となく詰まる感じがある」というのも、内旋の可動域制限のサインとして現れやすい症状の一つです。
こうした動作の不便さは、自分で可動域の状態を確認するきっかけにもなります。
股関節の内旋可動域チェック

ここでは、股関節の内旋可動域をチェックしてみましょう。
まずは床に座り、両脚を肩幅程度に開いてまっすぐ前に伸ばします。次に両手を後ろについて上体をやや後ろに傾けたら、かかとを床につけたままワイパーのようにつま先を内側に向けてゆっくり閉じてみてください。左右の動かしやすさを確認します。
【チェックのポイント】
- 左右でつま先の閉じやすさに差がある
- 内側へ向けるときに動きが硬く感じたり途中で止まったりする
- つま先が内側に約45度閉じられない
つま先が内側に約45度閉じられると、内旋の可動域は十分な状態の目安です。閉じにくさや左右差が気になる場合は、内旋が硬くなっているサインかもしれません。
股関節の内旋をスムーズにするストレッチ

内旋の動きは、日々のストレッチで少しずつ取り戻せる可能性があります。
とはいえ、股関節まわりは無理に動かすと逆効果になることもあるため、気持ちよく伸びると感じる範囲で行うことが何より大切です。
ここでは、股関節の内旋をスムーズにする3つのストレッチを紹介します。
股関節をやわらかくするストレッチ

股関節の可動域が広がると、脚の動きが軽くなり、歩くときの重さを感じにくくなります。
内ももやお尻まわりの筋肉がうまく使われるようになることで、足元の安定感が増し、方向転換や立ち座りがしやすくなるでしょう。
以下は、股関節をやわらかくするストレッチのやり方です。
- 膝を90度に曲げ、膝頭が地面に近付くくらいまでゆっくり内側に倒す。
- 反対側にも倒す。左右交互に合計50秒ほど行い、体はできるだけ動かさず下半身だけを動かすイメージ。
呼吸を止めずゆっくり行うのがポイントです。慣れてきたら倒す角度を少しずつ深めてみてください。
床に寝転んで「股関節ゆるめ」

お尻の深部にある梨状筋(りじょうきん)は、股関節を外側にひねる外旋筋のひとつです。この筋肉が硬くなると、内旋の動きが制限されやすくなり、腰への負担も増す可能性があります。
以下は、床に寝転んで「股関節ゆるめ」のやり方です。
- うつ伏せになり、片脚を上げて膝を90度に曲げる。
- かかとを手で持ち、股関節の付け根から外側へゆっくり開く。腰が反らないよう注意し、股関節は床に密着させたまま15秒キープ。
- 反対側も同様に行って。
骨盤を床に安定させたまま行うと、梨状筋にアプローチしやすくなります。
お尻をじっくりほぐす「4の字ストレッチ」

お尻まわりにある中臀筋(ちゅうでんきん)・小臀筋(しょうでんきん)・大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)は、股関節の内旋に関わる筋肉です。
4の字の姿勢でほぐすことで、内旋の動きが出やすくなることが期待できます。
以下は、お尻をじっくりほぐす「4の字ストレッチ」のやり方です。
- 片足の膝を立てて座り、もう片方の足を太ももにのせる。
- 背中を真っすぐに保ちながらゆっくり上体を前に倒し、20秒キープ。のせた足側のお尻が伸びているか意識しながら行って。
勢いをつけず、息を止めずに行うのがポイントです。
股関節まわりをしっかりサポートするハルメクの2つのインナー

股関節の内旋をていねいにケアしたいと思っている人の中には、インナーで股関節まわりを日常的にサポートしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
ハルメクのサポートインナーは、股関節を含む下半身全体にわたる動きに配慮した構造です。
ここでは股関節まわりをしっかりサポートしたい人におすすめのインナーを2種類紹介します。
ハルメク 健康サポート・ヘルシーガードル(通年用)

股関節の内旋の可動域はストレッチで少しずつケアできますが、立つ・歩くといった日々のあらゆる動作の中で、股関節や骨盤まわりをサポートするアイテムを取り入れるのも一つの選択肢です。
「ハルメク 健康サポート・ヘルシーガードル(通年用)」は、股関節まわりを引き締める「股関節サポート」をはじめ、後ろまでぐるりと全周をカバーする「骨盤まわり引き締めサポート」、ヒップラインを整える「お尻サポート」の3つが骨盤を正しい位置に整え、股関節まわりが動きやすい状態に近付けます。

さらに二重のパワーネットをV字に配置し、下腹をやさしく持ち上げる「おなかもち上げサポート」を加えた、4つの機能が特徴です。
肌になじむ薄手の生地はなめらかな肌ざわりで、はいていることを忘れるほどの着用感も特徴です。パッドなしとパッド付き(軽失禁対策)の2タイプから選べます。
ハルメク 健康サポート・バランスサポートスパッツ ロング丈(通年用)

「ハルメク 健康サポート・バランスサポートスパッツ ロング丈(通年用)」は、洗濯機で洗えてロング丈、毎日のパートナーにしやすいサポートインナー。
股関節の内旋を補助・サポートすることもある「大殿筋」が正しく機能するよう、骨盤の傾きを整える「ヒップサポート」が特徴です。
股関節への負荷を分散し動くたびの脚さばきを後押しする「股関節サポート」、骨盤まわりを安定させる「骨盤サポート」と組み合わせ、太もも・膝・ふくらはぎも含めた計6か所で下半身全体をしっかりカバーします。
膝裏のサポート生地は細く設計されていて曲げ伸ばしが軽く、縫いしろも平らでちくちくしにくい仕上がりです。

股関節は気付いたときから丁寧にケアしよう
股関節の内旋は、歩く・しゃがむ・方向転換といった日常動作のほぼすべてに関わっているにもかかわらず、普段はほとんど意識されない動きです。
今回紹介した可動域チェックで気になる点があれば、梨状筋をほぐす「股関節ゆるめ」、お尻まわりにアプローチする「4の字ストレッチ」、股関節全体の可動域を広げるストレッチなどを、日常のすき間時間に取り入れてみてください。
内旋の動きが制限されたまま放置すると、腰や膝への負担が少しずつ積み重なる可能性があります。
毎日少しずつケアを続けることが、股関節の状態を長く保つうえでのポイントになるでしょう。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
※記事内の価格は2026年4月21日のもので、すべて税込です。
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