股関節からポキポキ音が鳴る原因

股関節から聞こえる「ポキポキ」「ゴキッ」といった音は、必ずしも痛みを伴うとは限らず、体のどこに変化が起きているかによって原因が異なるとされています。
筋肉や腱の動きによるものもあれば、関節の中や骨盤まわりの影響で、動作に伴ってクリック音や摩擦音(轣音)が生じるケースもあり、一つの理由だけで説明できないことも少なくありません。
ここでは、股関節からポキポキ音が鳴る主な原因を3つ紹介します。
筋・腱・靭帯由来の原因
股関節の動きに伴って音が鳴る原因の一つに、筋肉や腱、靱帯などの軟部組織の変化があります。
弾発股(ばね股)では、腸腰筋や腸脛靱帯などの腱が骨の出っ張りを乗り越える際に、「ポキッ」「パキッ」とした音が生じることがあります。
また、加齢により筋力や筋の柔軟性が低下することも、腱の滑走がスムーズに行われにくくなる原因の一つです。
さらに、女性では閉経後に女性ホルモン(エストロゲン)が低下し、靱帯や関節包といった結合組織の弾力性が変化することがあります。
これにより、股関節の安定性が低下し、動作時の音として自覚される場合もあるでしょう。
関節内部(軟骨・骨)由来の原因
関節内部(軟骨・骨)の変化でも、股関節の音が出ることがあります。
股関節から「ゴリゴリ」「ギシギシ」といった音が出る場合は、変形性股関節症の初期症状の可能性があります。
進行した場合、主な症状として鼠径部の痛みと機能障害があり、持続痛や夜間痛に悩まされることも。
靴下が履きにくい、正座や和式トイレが困難など、日常生活に影響する場合もあるため注意が必要です。
診断では、まずX線(レントゲン)検査で股関節の状態を確認します。
初期の段階では、関節裂隙(骨と骨のすき間)が狭くなる所見がみられることがあり、必要に応じてCTやMRIなどの画像検査が行われます。
また、関節唇(かんせつしん)損傷では、股関節を動かした際に引っかかり感やクリック音を自覚することがあります。
関節唇(臼蓋:きゅうがいの縁にある線維軟骨)が損傷すると関節の安定性に影響し、将来的に変形性股関節症に移行するリスクが高まる可能性もあります。
ポキッという音がする場合は、キャビテーション(関節液の中で気泡がはじけてポキッと鳴る現象)の可能性もありますが、痛みや可動域の狭さが気になる場合は早めに医療機関を受診することが大切です。
周囲構造(骨盤・姿勢・腰)由来の原因
股関節の音や違和感は、実は関節だけでなく骨盤まわりから始まることもあります。
「股関節そのものが悪いのでは」と心配になる人もいるかもしれませんが、原因は股関節だけとは限りません。
仙腸関節は背骨と骨盤をつなぎ、体重を支える役割を担う関節です。ここに負担がかかると、お尻の上や腰の付け根、足の付け根に違和感や痛みが広がることがあります。
また、骨盤の傾きや脚の向きが左右で違う状態が続くと、立つ・歩く動作で体重のかかり方に偏りが出ることも。
その結果、股関節まわりの筋肉や腱に余分な負担がかかり、動かしたときの音として気付くこともあるでしょう。
こうしたケースでは、股関節自体に明確な異常が見られないことも少なくありません。
股関節のポキポキ音は放っておいても大丈夫?受診・対策の目安

音が鳴ると「このまま悪化するのでは」と不安になるかもしれませんが、音があるだけで今すぐ手術や治療が必要と決まるわけではありません。痛みの有無や日常生活への影響によって、注意すべきポイントは異なります。
ここでは、股関節のポキポキ音で受診すべき目安や、自分でできるセルフケアなどを紹介します。
ゴキ!ボキ!注意が必要な音とは?
痛みやひっかかり感がなく、単発で鳴る「ポキッ」という音は、キャビテーションや腱が骨をまたぐ動き(弾発股)で起こることがあります。痛みや引っ掛かりなどの症状がなければ、それほど心配する必要はありません。
股関節の音で注意した方がよいのは、「コキッ」や「ゴリゴリ」といった音です。
これらの音の他に、脚の付け根の痛みが立ち上がり・歩き始めに出る、靴下が履きにくい、正座がつらい、階段がつらい、夜も痛む、動かしにくいといった症状が重なる場合、変形性股関節症につながる初期のサインの可能性があります。
今のところ痛みや支障がなければ、すぐに治療が必要な音とは限りませんが、音の出方や体の変化は引き続き確認が必要です。
50代以降の女性が様子見し過ぎてはいけない理由
閉経前後は卵巣機能の低下でエストロゲンがゆらぎながら減少し、更年期障害が起こることがあります。
更年期障害というと、ホットフラッシュや動機、イライラなどの症状が代表的ですが、更年期を境に股関節の音が鳴りやすくなる場合もあるでしょう。
関節を包む組織は、女性ホルモンの影響を受ける部分があり、関節や靭帯のなめらかさが保たれにくくなることで、関節を動かす際にポキッという音が鳴る場合があります。
また、女性ホルモンの減少による骨密度の低下で軟骨がすり減りやすくなり、骨と骨がこすれ合ってゴリゴリという音が鳴ることも。
その他にも、筋力の低下で組織が摩擦を起こして音が鳴ることもあります。
痛みが出たときには、変形性股関節症や関節唇損傷といったトラブルに進行している可能性もあるため、違和感を放置せず早めに対処しましょう。
医療機関を受診すべきサイン
股関節の音に加えて、痛みが続く場合や、日常生活で不自由を感じるようになった場合は、早めに医療機関を受診するのがよいでしょう。
日常生活の中で「以前より動作がつらくなった」「できていたことがしづらくなった」と感じる変化も、受診の判断材料の一つです。
また、音と同時に可動域が狭くなったり、違和感が強まったりする場合も注意が必要でし。症状が一時的ではなく重なって続くときは、自己判断せず受診することをおすすめします。
股関節をゆるめるセルフケア
股関節のセルフケアでは、まず「固めない・偏らせない」意識が大切です。
座りっぱなしが続くと股関節まわりが硬くなりやすいため、同じ姿勢を長く続けないよう心がけましょう。
股関節まわりのストレッチは、硬くなりやすい筋肉をゆるめて股関節の動く範囲(可動域)を保ち、日常動作で関節にかかる負担を増やしにくくする目的で行います。
また、立ち上がり・階段・深いしゃがみ込み、長時間の正座やあぐらなど、股関節に負担がかかりやすい動作は、手すりや椅子を使うなどして負担を減らしましょう。
立つときに片足へ寄せる癖がある場合、左右で体重のかかり方が偏りやすいため、日頃からできる範囲で両足に均等に体重を乗せる意識を持つことも大切です。

以下は、股関節をゆるめる「あぐらストレッチ」のやり方です。
- 左右の足裏を合わせて座り、両手でつま先を持つ
- 背筋を保ちながら上体をゆっくり倒し、20秒ほど静かに呼吸を続ける
ポイントは、背中は真っ直ぐの状態を保つこと・勢いをつけないこと・息を止めないこと・太ももの内側が伸びているのを意識すること。
伸ばす位置は痛みの出ない範囲にとどめ、継続して行うようにしましょう。
無理なく続けやすい「着るケア」を取り入れるのも一つの方法

セルフケアは内容だけでなく続けやすさも大切ですが、忙しい日や体調によって継続が難しいこともあるかもしれません。
そこで、動作のたびに意識しなくても、日中の仕事やお出かけ中に骨盤から股関節まわりを支えやすい「着るケア」を選択肢に入れるのも一つの方法です。
例えば股関節をサポートするインナーは、無理なく日常の取り入れられるだけでなく、股関節の動きをサポートし、日常の動きを助けてくれます。
ただし、着用する場合は締め付けが強過ぎないか、ズレや違和感がないかを確認してください。痛みやしびれが出たときは使用を中止し、無理のない範囲で取り入れることも大切です。
目的や使い方で選べる2つのおすすめサポートインナー

股関節の負担が気になる方の中には、「動きを制限したくない」「大変なケアは毎日は続けられない」と感じている方も少なくありません。
そこでぜひ取り入れてほしいのが、目的や使い方で選べる2つのサポートインナーです。ここでは、ハルメク公式通販サイトで購入できるおすすめのアイテムを紹介します。
「ハルメク 健康サポート・ヘルシーガードル(通年用)」

股関節をサポートしながら骨盤まわりをやさしく支える「ハルメク 健康サポート・ヘルシーガードル(通年用)」は、下腹を支えるV字の二重パワーネット「おなかもち上げサポート」と、サイドから後ろまでぐるりと囲む「骨盤まわり引き締めサポート」が特徴です。
骨盤につながる股関節まわりまで引き締める「股関節サポート」、お尻を支える「お尻サポート」も組み合わせ、下半身を面で支えやすい設計になっています。

生地には薄くなめらかでぐーんとよく伸びる素材を使用し、重ね着やストレッチを行う場面にもなじみやすい点もポイントです。

幅広ウエストはゴム不使用でくい込みにくさにも配慮されています。

股関節はもちろん、ぽっこりおなかや腰まわりのケアも気軽に毎日したい人にぴったりです。
「ハルメク 健康サポート・バランスサポートスパッツ ロング丈(通年用)」

股関節に加えて、ひざや腰にも不安がある方には、「ハルメク 健康サポート・バランスサポートスパッツ ロング丈(通年用)」が選択肢になります。
骨盤・ヒップ・股関節・太もも・ひざ・ふくらはぎの下半身6か所を一枚で支える構造で、下半身全体をバランスよくサポートする設計です。

骨盤サポートで体の土台を安定させ、ヒップサポートがお尻の筋肉を使いやすい状態へ導くことで、歩行時に足が前へ出やすい感覚を目指せます。
股関節サポートは動作の多い付け根まわりを支え、太ももサポートは脚のブレを抑えやすい構造です。さらに、ひざサポートが曲げ伸ばしを補い、ふくらはぎサポートが下から支えることで、歩行時の安定感を高めてくれます。
生地は通気性のよい薄手メッシュで、ムレにくく伸縮性にも配慮。

縫い代を平らに仕上げたやさしい肌当たりで、パンツの下でも響きにくい仕様です。

サポート力はありつつ、きつく固定しないため、仕事や家事、お出かけ、ストレッチなど日常の動きの中で、股関節もケアしたい人が取り入れやすいスパッツといえるでしょう。
股関節の音の原因を知って無理なく支える習慣へ
股関節の「ポキポキ音」は、筋や腱の動き、関節内部の変化、骨盤まわりの影響など、原因が一つとは限りません。
音だけで判断せず、痛みや動かしにくさ、日常生活での不自由が重なるかどうかを目安に考えることが大切です。
セルフケアでは、股関節を固めない工夫やストレッチ、体重のかけ方の見直しが基本になります。
続けにくい日がある前提で、日中の動作中に股関節や骨盤まわりをやさしく支える「着るケア」を選択肢に入れるのもおすすめです。
できる範囲で、少しずつ自分に合う対策を重ねていくことが、安心して日常を過ごす一歩になります。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
※記事内の価格は2025年2月4日時点のもので、すべて税込です。
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