縄跳びで尿漏れ!?腹圧性尿失禁の原因や対策法

縄跳びで尿漏れ!?腹圧性尿失禁の原因や対策法

ダイエットなどで縄跳びをしているときに、尿漏れを経験する女性は少なくありません。特に産後や加齢によって骨盤底筋が衰えていると、ジャンプをしたときなどに「腹圧性尿失禁」が起こりやすくなります。原因や対策法を知って運動を楽しみましょう。

縄跳びで尿漏れが起こる原因と女性に起こりやすい理由

縄跳びで尿漏れが起こる原因と女性に起こりやすい理由
Satoshi KOHNO / PIXTA

「ダイエットのために縄跳びをしていたら、着地したときに尿漏れした」「大掃除で重たいものを持った瞬間に少し漏れてしまった」など、ふとした瞬間の尿漏れを経験したことがある女性は想像以上に多いものです。

しかし、「自分だけなのでは?」と、恥ずかしくて誰にも相談できず、一人で悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

ここではまず、縄跳びで尿漏れが起こる原因や女性に起こりやすい理由について詳しく紹介。

縄跳びで起こる尿漏れは「腹圧性尿失禁」

縄跳びをしたときに起こる尿漏れは「腹圧性尿失禁」と呼ばれるものです。

縄跳びのほか、咳やくしゃみ、大笑いをしたとき、急に走ったりジャンプしたりしたはずみ、重いものを持ち上げたときなど、おなかに力が入った瞬間に尿が漏れてしまいます。

初期の段階では、ランニングや縄跳びなどの激しい運動をしたときだけだった症状が、進行するとくしゃみや笑っただけでも起こるようになります。

放置すると外出や運動がおっくうになるだけでなく、重症化して歩いただけでも尿漏れしたり、骨盤臓器脱になったりするため、注意が必要です。

女性に起こりやすい尿漏れには、腹圧性尿失禁の他に切迫性尿失禁があります。

腹圧性尿失禁はいきんだときに起こり、切迫性尿失禁は急な尿意を感じてトイレでの排尿に間に合わずに漏れてしまうのが特徴。両者が合併しているケースもあるため、症状を見極めることが大切です。

腹圧性尿失禁が起こる原因

腹圧性尿失禁が起こる主な原因は、骨盤底筋の緩みと尿道括約筋の機能低下です。

骨盤底筋とは、骨盤の底にあり、ハンモックのように膀胱や子宮、直腸などの骨盤内の臓器を下から支えている筋肉のことで、尿道や肛門の開閉をコントロールする働きもあります。

骨盤底筋
Suetsumu Sato / PIXTA

この骨盤底筋が緩むと、膀胱や尿道が下がって尿道の角度が変わり、尿道が開きやすくなることも。

さらに、尿道括約筋の機能が低下して尿道を占める力も弱まるため、少しおなかに力が入っただけで簡単に尿道が開き、尿漏れが起こりやすくなってしまいます。

腹圧性尿失禁が女性に起こりやすい理由

日本排尿機能学会が約20年ぶりに行った「下部尿路症状に関する疫学調査(2024年)」によると、いきんだときに尿が漏れてしまう腹圧性尿失禁は女性に多く、80代の高齢者では半分近くの人が、50〜60代でも約3割の人が経験していることがわかっています。

そもそも女性は男性よりも尿道が短く、骨盤底筋や尿道括約筋の筋力も弱い傾向にあり、加齢による筋力低下によって尿漏れが起こりやすいのが特徴です。

特に更年期の女性は女性ホルモンのバランスが急激に変化することで筋力が低下しやすく、尿道や周辺組織の弾力も失われていくため、咳やくしゃみをしたとき、縄跳びをしたときなど、腹圧がかかったときに尿漏れしやすくなります。

尿漏れを防ぐための生活習慣とセルフケア

尿漏れを防ぐための生活習慣とセルフケア
miya227 / PIXTA

尿漏れの影響は、下着が濡れる不快感だけではありません。

いつ起きるかわからないという不安から、スポーツやお出かけを楽しめなくなったり控えたりなどの精神的な負担を伴い、QOL(生活の質)を大きく低下させる原因になるため、不安を感じたら早めに対策を始めることが大切です。

ここでは、尿漏れを防ぐための生活習慣とセルフケアを紹介します。

適度な運動を継続する

尿漏れを防ぐためには、適度な運動を継続し、適正体重を維持することが大切です。

肥満だと腹部に過剰な体重がかかり、骨盤底筋にも大きな負担がかかるため、機能が低下しやすくなります。

尿漏れが心配だからと運動を控えると、症状がおさまるどころか、逆に進行することもあります。ウォーキングやストレッチ、軽い筋トレなどを日常生活に取り入れて体重管理をしましょう。

一人で続けるのが難しい場合は、仲間や家族と一緒に取り組むと継続しやすくなります。

バランスのよい食事を心がける

規則正しく栄養バランスの取れた食事は、体調を整えて尿漏れを予防する効果が期待できます。

積極的に取りたいのは、鉄分を多く含む食品や血行を促す食品、体を温める食品などです。例えば、かぼちゃやアボカド、ウナギなどに含まれるビタミンEは血行を促進する作用があり、ひじきやごま、アーモンドなどには体温や血圧の調整をするマグネシウムが多く含まれています。

こんにゃくやわかめ、玄米などの食物繊維を多く含む食品もおすすめです。

また、汗を多くかく季節には、カリウムビタミンB1ビタミンCを補給することも大切です。カリウムはトマトやほうれん草、海藻類、大豆製品など、ビタミンB1は豚肉や玄米、ピーナッツなど、ビタミンCは果物やピーマン、ブロッコリー、キャベツなどに多く含まれています。

これらの食品をまんべんなく食事に取り入れ、しっかりと体に栄養素を補給しましょう。

便秘を解消する

頑固な便秘は骨盤底筋の負担を増やし、尿道や膀胱を圧迫して尿漏れの症状を悪化させる原因になるため、解消を心がけましょう。

便秘の解消には、食物繊維を多く含む食品や発酵食品、ビフィズス菌を含む食品を積極的に取り、水分を十分に補給することが大切です。

尿漏れパッドや吸水ライナーを活用する

運動時や外出時に起こる尿漏れの不安を解消するために、尿漏れパッドや吸水ライナーを活用するのもよいでしょう。

尿漏れパッドや吸水ライナーは、尿漏れの解消に適度な運動が必要不可欠なのはわかっていても、心配でなかなか体を動かす気になれない人や、尿漏れへの不安から外出がおっくうになっている人におすすめです。

すぐにトイレへ行けないときや、不安が大きいときなどに使用すれば、QOL(生活の質)の向上が期待できるでしょう。

骨盤底筋を意識して生活する

尿漏れを防ぐためには、日常生活で立つ・座る・歩くなどの動作を行う際に、骨盤底筋を締める意識を持つことが重要です。

日頃から骨盤底筋を意識して生活することで、筋肉が活性化されて尿漏れ予防につながる可能性があります。

おしっこやおならを我慢する動作をイメージしながら継続すると、上手に骨盤底筋を締められるようになってくるでしょう。

腹圧性尿失禁対策には骨盤底筋トレーニングが有効

腹圧性尿失禁対策には骨盤底筋トレーニングが有効
Ushico / PIXTA

女性は出産や加齢などでどうしても骨盤底筋が弱ってきてしまうため、日常的にトレーニングを取り入れて、腹圧性尿失禁を予防することが大切です。

ここでは、腹圧性尿失禁対策に有効な、骨盤底筋トレーニングについて詳しく紹介します。

骨盤底筋トレーニングとは?

骨盤底筋トレーニングとは、その名の通り骨盤底筋の筋トレのことです。腕立て伏せや腹筋運動などと同じように、骨盤底筋を支える筋肉を収縮させ、鍛えることを指します。

骨盤底筋トレーニングには、尿漏れの予防・改善だけでなく、ぽっこりおなかの改善や、血流の正常化による冷え性やむくみの改善、性行為の満足度アップなどさまざまなメリットがあります。

年齢とともに骨盤底筋の衰えは進行していくため、毎日継続して行うことで効果を実感できるでしょう。

骨盤底筋トレーニングの正しいやり方

正しいやり方で骨盤底筋トレーニングを毎日続けると、早い人で2〜3週間程度で尿漏れが予防・改善できる可能性があるといわれています。

以下は、骨盤底筋トレーニングの正しいやり方です。

骨盤底筋トレーニングの正しいやり方
参照:骨盤底筋トレーニングで尿漏れ・ぽっこりお腹を改善!
  1. 仰向けに横になり、足を肩幅に開いて両ひざを軽く曲げて立てて、体をリラックスさせる。
  2. 息を吐きながら、膣・尿道・肛門全体を引き上げるイメージで、5〜10秒ほど締める。
  3. 力を抜いて体をリラックスさせる。
  4. ここまでの動きを10回1セットとして、1日3〜5セットほど行う。

骨盤底筋トレーニングは寝ながら行う方法だけでなく、座ったまま、立ったまま、四つんばいなど、さまざまなやり方がありますが、仰向けに寝ながら行う方法は体に負担がかかりにくいため、初めて骨盤底筋トレーニングを行う人におすすめです。

骨盤底筋トレーニングは、正しい方法で行わなければ、十分な効果は得られません。

お腹や足など、間違った筋肉に力を入れてしまうと、骨盤底筋に腹圧がかかって尿漏れの症状が悪化してしまう恐れもあります。しっかりと骨盤底筋を意識しながらトレーニングを行うようにしましょう。

トレーニングを継続するコツ

骨盤底筋トレーニングは、効果が現れるまでに1〜3か月ほどかかることもあります。すぐに効果がみられないからとやめてしまう人もいるかもしれませんが、もっとも大切なのは「継続すること」です。

とはいえ、忙しい毎日の中でトレーニングを継続するのは、なかなか難しいものです。

骨盤底筋トレーニングは、骨盤底筋の締め方さえきちんとわかっていれば、いつでもどこでも行えます。

あえてトレーニングの時間を取るのではなく、歯磨き中やテレビを見ながら、寝る前や起きたときにベッドの中でなど、自分が習慣化しやすいタイミングを決めて、こまめに行うと継続しやすくなります。

骨盤底筋の締め方がわからないときはサポートグッズを活用!

骨盤底筋の締め方がわからないときはサポートグッズを活用!

骨盤底筋トレーニングは、骨盤底筋の正しい締め方がわからないと、効果が半減してしまいます。

上記では、おしっこやおならを我慢する動作をイメージすると紹介しましたが、骨盤底筋の意識付けができるサポートグッズを活用するのもよいでしょう。

おすすめは、「ハルメク ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ」です。

骨盤底筋の意識付けは、自力では難しい場合も多く、コツが必要。「ハルメク ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ」なら、股部分のハンモック状の生地が骨盤底筋をもち上げるように支えるだけでなく、市販の吸水パッドを付けても外から分かりにくい安心設計になっています。

また、左右から骨盤まわりを優しく引き締めてくれるため、はくだけで自然と骨盤底筋を意識しやすくなるでしょう。

ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ

ウエスト部分は、身生地を折り返した設計になっていて、ゴムなどの不快感もありません。おなかの前面をクロスにすることで、おなかに食い込みにくく、1日中快適に過ごせます。

さらに、おなか部分とお尻の下からサイドにかけて貼ったサポート生地が、気になるぽっこりおなかと垂れたお尻を整え、パンツスタイルをすっきり若々しく見せてくれます。

ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ
before→after
ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ
before→after

骨盤底筋トレーニングの説明書も付いているため、ぜひショーツをはいて運動してみましょう。

縄跳びによる尿漏れは改善できる!

縄跳びによる尿漏れは、骨盤底筋の衰えや生活習慣などが主な原因ですが、正しいやり方で骨盤底筋トレーニングを行い、セルフケアをすることで、十分に改善が期待できます。

ただし、症状が続く場合やひどくなる場合は、早めに専門医に相談して、自分に合った治療やケアを受ける必要があります。

尿漏れは多くの女性が経験する排尿トラブルです。恥ずかしいからと一人で抱え込まず、早めに対処すれば、健康的で自信の持てる毎日を過ごせるでしょう。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

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