【外反母趾ソックス開発秘話②】「痛み」にも寄り添うシリコンを取り入れた裏側

【外反母趾ソックス開発秘話②】「痛み」にも寄り添うシリコンを取り入れた裏側

外反母趾に長年悩んできた開発者・田村が、「自分のために、同じ悩みの人のために」と開発した「外反母趾ソックス」。今回は、「シリコン塗布」という新発想で完成した、妥協なき一足の開発の裏側に編集担当の金田が迫ります。

1.サポーターでもインソールでもなく「ソックス」にした理由

サポーターでもインソールでもなく「ソックス」にした理由

外反母趾対策といえばサポーターやインソール。

でも実際に使うと「着脱が面倒」「靴がきつくなる」など負担に感じる方も多いはず。開発担当の田村も色々試し、挫折してきた一人でした。

「なぜ挫折するんだろう……」。田村が着目したのは着脱にかかる時間でした。

実際に計ると「靴下とサポーターを履くには20秒もかかる、でも靴下だけだと5秒。この15秒の手間が侮れないと気づいたんです」。

そこで思いついたのが、いつも履く靴下に、外反母趾サポート機能をつけること。「靴下を履くだけなら私でも続けられる」――この「続けやすさ」が発想の原点でした。

2.初回試作品「親指が開く“だけ”じゃ私自身が満足できない」

初回試作品「親指が開く“だけ”じゃ私自身が満足できない」

最初に作ったのは、アーチをギュッと締めつけて親指を広げるほかでも見かけるタイプのもの。でも「これじゃ私自身が毎日きはたいと思えない」そう田村は感じました。

確かに親指は広がります。でもサポートがキツくて履きづらいし、分厚くて靴を選ぶ。さらに外反母趾で一番つらい“靴とすれる骨の出っぱり部分の痛み”まではケアできなかったのです。

「機能は備わっている。でも靴を履いて歩くと痛くて、“理屈はいいから、今この痛みを何とかして!” と思っちゃうんです」

外反母趾に悩む当事者だからこその視点で、改良を重ねていきました。

3.発想の転換 「足指を開くだけでなく、“靴が当たって痛い”までケアできるソックスを」

発想の転換 「足指を開くだけでなく、“靴が当たって痛い”までケアできるソックスを」靴に当たる痛みまでケアするために行きついたのが”サポート機能のあるシリコンを塗布する”という新発想。

本来はサポーター用の特許技術ですが「靴下に応用できないか?」と、田村は試作を依頼。

「シリコンが親指を広げる機能と靴との摩擦を少なくする機能、2つの役割を果たしてくれると思ったんです!」

靴下にシリコンを塗布するのは前例のない挑戦でしたが、位置や形を何度も調整することで理想の仕上がりになりました。

”親指を開きながら、痛みにも寄り添う”一石二鳥のソックスを目指しました。

発想の転換 「足指を開くだけでなく、“靴が当たって痛い”までケアできるソックスを」
親指の付け根部分のシリコン幅にもこだわりました(右が改善後)。

靴下にシリコンを貼る技術をもつ工場・職人は全国でも非常に少ないそうです。

「すべての靴下に一つひとつ手作業で貼っていただいています。外反母趾に悩むハルメクのお客様のためにたくさん練習してくださったそうで、感激しました」

4.試作回数は倍! 履きやすさ、耐久性も妥協なし

試作回数は倍!履きやすさ、耐久性も妥協なし

試作の回数は通常の倍!

「目指したのはいい意味で”普通の見た目”と”普通のラクな履き心地”。

いくら高機能でも分厚いスポーツソックスのようにはしたくありませんでした」。

生地の厚みや毛玉の出にくさ、綿素材へのこだわり、伸びの良さなど、田村自身が洗濯機や乾燥機に何度もかけ、数か月履き続けて確かめたのだとか。

試作回数は倍!履きやすさ、耐久性も妥協なし

「これなら毎日履ける。そして長く歩いても痛くない」

心から納得できるまで、改良を重ねた結果、一石二鳥の機能に加え、靴を選ばない薄さや、足首を締めつけないラクさ、長く使える丈夫さも備わった靴下が完成しました。

5.発売開始と同時に、大反響です

外反母趾の悩みと長く付き合ってきた当事者の田村だからこそ生み出せたこのソックス。

おかげさまで、10月号で発売開始早々、大反響です。

田村と同じく外反母趾にお悩みの方に、ぜひ早く試していただきたい一足です。

発売開始と同時に、大反響です

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