古着でワクチンで着物は回収可能?思い出の着物を無駄にしない処分方法

古着でワクチンで着物は回収可能?思い出の着物を無駄にしない処分方法

古着でワクチンで着物は回収できるのか、捨てる以外の主な処分方法や社会貢献にもなる手放し方などについてご紹介!大切な思い出の詰まった着物を、ゴミとして捨てずに有効活用したい人におすすめの処分方法が知りたい人は、ぜひチェックしてみてください。

着物は「古着でワクチン」に出せる?

着物は「古着でワクチン」に出せる?
sakura / PIXTA

近年、着物を捨てるのではなく、人の役に立つ方法で手放したいと考える人が増えています。

衣類を捨てずに処分する際の選択肢の一つとして「古着でワクチン」がありますが、着物も回収可能なのか知りたい人も多いのではないでしょうか。

ここでは、「古着でワクチン」の仕組みと着物の回収について紹介します。

「古着でワクチン」の仕組みとは?

「古着でワクチン」は、専用回収キットに不要になった衣類を詰めて発送するだけで、衣類とポリオワクチンの寄付が同時にできる「自立支援型・寄付付きお片付けサービス」。

第3回ジャパンSDGsアワード特別賞「SDGsパートナーシップ賞」を受賞した、日本リユースシステム株式会社による取り組みです。

寄付した衣類はカンボジアを中心とした発展途上国へ輸出・販売され、現地で再利用されます。

輸出や現地センターでの販売、世界中への再輸出などの作業に障害のある人や就労の機会に恵まれない人、現地の人が携わることで、雇用やビジネスの創出にもつながっています。

また、衣類の再販利益からワクチンの購入費用が捻出されるため、気軽に社会貢献が可能です。そのうえ、クローゼットの整理にも役立つのが、「古着でワクチン」の大きな魅力だといえます。

着物は古着として回収してもらえる?

日本リユースシステム株式会社が運営する通常の「古着でワクチン」では、和服(着物)や和装小物の回収は行っていません。

専用の「着物deお針子」というサービスを利用すれば、着物や帯・帯締め・下駄・髪留めなどの和装小物も回収可能です。

回収された着物や和装小物は、国内外の福祉施設でリメイクされて生地として再利用されるだけでなく、障害のある人やシングルマザー・服飾学生への自立支援支援につながります。

また、回収キットを一つ購入するごとに、モンゴル政府機関(首都労働福祉局)を通して、ミシン針10本、売上の一部から貧困に苦しむ人へミシンが寄付されます。

ただし、一般的な衣類や服飾小物、大きな破損や汚れのある着物、和装小物は一緒に入れられない点に注意が必要です。

着物を手放す主な方法と特徴

着物を手放す主な方法と特徴
tamu1500 / PIXTA

通常の「古着でワクチン」では、着物の回収を行っていないため、他の衣類と一緒に処分したいと思っている人の中には、どう手放せばよいのか迷ってしまう人もいることでしょう。

そのような場合は、着物の手放し方の特徴を知り、自分の思いに合った方法を検討するのがおすすめです。ここでは、着物を手放す主な方法と特徴を紹介します。

売却する

着物を捨てずに処分することを考えたとき、まず売却が思い浮かんだという人も多いのではないでしょうか。

着物を売却する方法には、着物専門の買取業者に依頼する方法や、オークションサイト・フリマアプリに出品する方法、リサイクルショップで売却する方法などがあります。

着物専門の買取業者は、出張買取や宅配買取ができるところも多く、プロが査定してくれるため、公正な価格での取引が期待できます。ただし、買取価格が予想よりも低いことが多い点に注意しましょう。

オークションサイト・フリマアプリは、個人間で直接取引を行うのが特徴です。

有名作家や有名産地の着物でなくても予想以上の価格で売却できる可能性もありますが、出品から購入希望者とのやり取りまですべて自分で行わなくてはいけません。

リサイクルショップでの売却は、チェーン店を利用すれば比較的気軽に行えます。一方で、着物買取業者のように着物に精通したスタッフがいない場合は、適正価格で買い取ってもらえないケースも多いです。

譲る

着物を捨てずに処分するなら、友人や知人、親戚に譲ることも一つの方法です。

着物に関心のある人や、リメイクが趣味の人などに譲れば、着物を売却するための手間をかけずに処分できるだけでなく、誰かの役に立つ形で手放せます。

とはいえ、着物の状態によっては相手が困ってしまう場合もあるため、事前の確認は必須です。

また、引き取ってくれる人がなかなか見つからない場合もあります。人に譲る場合は、あらかじめクリーニングに出しておくなどの気遣いも必要です。

寄付する

着物や浴衣を人の役に立つ形で手放したいときは、NPOやNGO法人、リサイクル活動をしている市民団体などに寄付するのもよいでしょう。多少の汚れや破れであれば受け入れてくれる場合もあります。

寄付された着物は、国内で必要としている人のもとへ届けられたり、海外での文化交流の場で活用されたりして、第二の人生を歩むことになります。

ただし、寄付はあくまでもボランティアとなるため、送料や梱包用の箱などを寄付する側が負担し、自分で梱包して発送するのが一般的です。大量の着物を寄付する場合は、費用や手間が負担になることもある点に注意しましょう。

社会貢献につながる処分方法が注目されている

社会貢献につながる処分方法が注目されている
タカス / PIXTA

近年、衣類の大量廃棄問題により資源の再利用が叫ばれる中、着物も単に廃棄するのではなく、リユースや社会貢献に活用される方法にシフトしています。

特に着物は、持ち主の人生や家族とのつながりを象徴するものです。

成人式や卒業式、結婚式など、人生の節目に着用されることも多く、たくさんの思い出が込められているため、ただ処分することに抵抗を感じる人や「誰かの役に立ってほしい」と願う人も少なくありません。

また、売却を検討していたけれど買い取ってもらえなかった、着物を引き取ってくれる友人や知人、親戚がいなかったなどの場合も、捨ててしまうのではなく寄付して社会貢献をしてみると、罪悪感や後悔なく手放せます。

着物を手放す前にチェックすべきポイント

着物を手放す前にチェックすべきポイント
hellohello / PIXTA

着物は特殊な素材や仕立てのものが多いため、寄付したものを有効活用してもらうためにも、事前にチェックして状態を確認する必要があります。

ここでは、着物を手放す前にチェックすべきポイントを紹介します。

汚れや傷みはないか

着物を寄付する際は、汚れや傷みがないか確認しましょう。

特に長年保管していたものは、経年による黄ばみや虫食い、カビなどが生じやすく、寄付しても引き取ってもらえない場合もあります。

裏地など着用時に見えない部分に軽い汚れがあるものや、クリーニングで汚れが目立たなくなったものであれば寄付できる場合もありますが、カビや虫食いのあるものは対象外となるケースがほとんどです。

また、生地の破れや裂けがあるものや縫い目のほつれがあるもの、生地の劣化が目立つものなども寄付の対象外となることが多いため、丁寧に確認することをおすすめします。

ニオイはないか

着物を寄付する際は、ニオイの確認も重要です。ニオイに敏感な人もいるため、次に着る人が心地よく使えるよう配慮を忘れないようにしましょう。

着物は長期保管することも多く、湿気やカビ、タバコ、香水などの独特の匂いが付着していることもあります。

寄付先によっては、強いニオイのある着物の受け入れを控える場合もあるため、ニオイが気になる場合は寄付する前に風通しのよい場所で陰干しをしたり、緑茶の葉や炭などの天然素材を使って消臭したりしてお手入れするのがおすすめです。

変色はないか

着物を寄付する際は、事前に変色の有無もしっかり確認することが大切です。

着物は時間の経過や保管環境により、表地・裏地ともに黄ばみや茶色いシミができたり、全体が褐色に変色したりすることもあります。

変色は生地の老化現象であるため、状態によっては寄付先で受け入れを断られてしまう可能性もあります。特に長期にわたって保管していたものは、明るい場所で表地・裏地を丁寧に点検してください。

変色しやすいのは、衿元や袖口、裾、胴裏などです。自分で対処するのが難しい場合は、専門のクリーニングへ相談するのもよいでしょう。

「ハルメク 古着でワクチン」なら衣類も着物も入れてOK!

古着でワクチンのメリット3つ

「古着でワクチン」には、通常版の他にハルメクと日本リユースシステム株式会社が協力して作った特別版「ハルメク 古着でワクチン」があります。

ハルメク 古着でワクチン」は、着物を持っている人が多いハルメク世代のために、いらなくなった衣類や靴、鞄に加えて、通常版では回収対象外の着物を詰めてもOKです。回収された着物は、アップサイクル生地として生まれ変わり、世界中で活用されます。

回収可能な物品の種類も多く、「着物だけで回収袋がいっぱいにならなかったらどうしよう」という心配もないため、衣替えや大掃除、遺品整理などのタイミングで利用するのがおすすめです。

例えば、以下の物品が回収可能です。

  • 紳士服・婦人服・子ども服・ベビー服などの衣類
  • バッグ・ランドセル・スーツケース(回収キットにはいるもの)
  • ベルト・サングラス・伊達メガネ、アクセサリー・マフラー・ストールなどの服飾小物
  • スニーカー・ブーツ・長靴・サンダル・上履きなどの類全般
  • 未使用の贈答品のタオル・未使用の寝具(シーツや毛布のセット、バスローブなど)

衣類には、洋服以外にも着物やユニフォーム、作業着、スキーウェアなども含まれます。

ただし、シミや汚れ、破損のひどいもの、下着・靴下・タイツ・使用済みの寝具・タオルなどは回収できません。回収袋に詰める際は、回収不可のものを確認しておきましょう。

ハルメク 古着でワクチン」は、ハルメク通販公式サイトから専用回収キットを購入し、届いた回収袋に不要になった着物や衣類を詰めて集荷依頼をするだけと使い方も簡単です。

古着でワクチンの使い方

回収キットを一つ購入するごとに、「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会」を通じて、ラオスなどの開発途上国の子どもにポリオワクチンを20本(中サイズ)寄付できるため、気軽に社会貢献したい人にぜひ利用してみてください。

古着でワクチン

思い出を未来につなぐ優しい手放し方で着物を手放そう

古着でワクチン」は、不要になった衣類を回収キットに詰めて送ることで、開発途上国の子供達にワクチン支援ができる社会貢献型サービスです。

通常版では着物の回収を行っていませんが、特別版の「ハルメク 古着でワクチン」では他の衣類と一緒に着物も詰められます。

心にも社会にも優しいやり方で着物を処分したい人、思い入れのある着物の処分に困っている人は、ぜひ活用してみることをおすすめします。

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